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五感力Basic Step 7:『嗅覚で、快・不快をコントロールする』

2025 7/06
五感力B
2025年3月30日2025年7月6日

この五感力を鍛える・Basicは、ご登録いただいた方にメール配信していたメールレッスンのテキストを改編してAdvanceとするにあたり、加筆修正して一般に公開することにしたものです。

Step7の今回は『嗅覚で、快・不快をコントロールする』をテーマにお届けします。

【嗅覚】とは、匂いや香りを感じる感覚です。

匂いや香りは、洋の東西を問わず古くから様々な形で使われてきました。

クレオパトラはバラの花びらを湯船に入れその香りの効果で美しさを保っていたと言うし、ハーブやスパイスの歴史、香水やアロマオイルなど、精神に働きかける心理作用と身体に働きかける薬理作用の二つの効果として香りのある草花や樹木、動物から採取される香料を用いてきました。

日本でも、古くは仏教とともに香りの文化が伝来し、仏教行事の中で芳香で身を清めるために使われたり、瞑想の時に香時計として薫いたり、という形で使われ、平安時代には、髪や衣類に香りを焚き染める・薫物として貴族社会の中で日常的に使われるようになります。

室町時代になって武家の嗜みとして香を求め、香木の種類を当てて楽しむ香道として発展します。

嗅覚は、鼻から呼吸をするという行動と合わせて生じる感覚です。

呼吸は意志でコントロールできる生命活動ですが、身体には常に新鮮な酸素が必要で、自律神経の調子を整える働きもあると言われています。それは、呼吸が身体の働きの中では<自分でコントロールできる>活動だからです。

充分に酸素があることで身体の中の脂肪が燃焼され、ダイエット効果もアップします。

身体の中の臓器や細胞にも酸素があることで正常に働くのです。

お腹を膨らませる<腹式呼吸>。肺を一杯に膨らませ、鼻の穴を片方ずつ閉じて呼吸する<ヨガの呼吸法>。太極拳や合気道、武道で使われる独自の呼吸法などは、精神を落ち着かせ、身体の動きを滑らかにさせるという意味もあるそうです。

以前、イギリスのベッカム選手がサッカーのワールドカップ直前に骨折し、高濃度酸素のカプセルに入って傷の回復を早めた話は有名ですが、酸素を充分に取り込むことで身体の代謝や細胞の活性を促す効果があるのです。

そうした呼吸と密接に関わっている匂いを感じる感覚【嗅覚】。アロマオイルは樹木や果物、木の実などから採取した香りに医薬効果があるとされているものですが、東洋のお香も、自然の香木から作られたものが多く、精神の安定やそれに伴って身体の免疫力を高めるとされています。

匂いや香りは、次の五感・味覚と構造や機能的にも関連した感覚です。

“風邪を引くと食べ物の味がわからなくなる”という経験をした方もいると思います。それは、風邪で鼻の粘膜が炎症を起こして鼻水が詰まり、嗅覚細胞がニオイを感知しなくなることから起きる。それは健康体の人でも、鼻をつまみながら食べ物を口にしても味がわからなくなることが分かっています。

栄養のある食べ物を得ることは、生きのびるために重要な行為で、食べ物を見つけた時、それが食べられるものかどうかの判断として、見た目(視覚)匂い(嗅覚)から食べ物の状態を判断して、それが食べられるものかどうかを判断しています。

そして食べ物を口に入れてからも、予測した通りの食べ物か、腐ったり危険なものが入っていないかを、匂い(嗅覚)を使って最終的に判断したものを飲み込んでいます。

デパ地下で「甘いバニラカスタードの匂い」が漂ってくると、その先にはシュークリーム屋さんがある。道を歩いていたら甘辛いお醤油の焦げる匂いがすると、焼き鳥屋さんがあった。という体験はないですか?。

私たちは遠くからでも良い香りがすれば、過去の記憶と結びつけて、それが美味しい味、美味しいものだと判断しています。

特定の香りが美味しい食べ物の記憶を呼び覚ますのと同時に、その時にあった体験の記憶さえも引き起こすことさえあります。

もちろん良い香りがある一方で、<悪臭>というものもあります。

腐敗臭を感じたら「あっ、これ食べたら良くないな」と思いますし、体臭や悪臭を感じたら「体調が悪いのかな」。「なんだか嫌な感じだ」というように、物や人の状態の判断基準にもなります。

以前我が家に来ていたある仕事の関連の方は、やる気もあって前向きなのですが、香水の香りがキツい人で、あまりいい印象にはなれませんでした。

私自身、自分のテンションを上げようと香水をつけて、仕事場で周りの人の様子から、香りで不快にさせてしまったという経験があります。

本人にとっては<良い香り>だとしても、周りの人にはマイナスイメージにとられてしまうとしたら、香りというのも使う場所、状況を考える必要がありそうです。

つまり、良い香りと感じるなら、癒しをもたらし、身体を整えてくれるプラスの効果が期待できる。一方で、悪臭となると、嫌悪感、マイナスイメージを抱いてしまうものだということ。

そして、どんなに自分は「いい香りだ」としても、人によって良し悪し違うものです。

今は、柔軟剤や洗濯洗剤、殺虫剤、殺菌剤などに人工的に添付された香りのある商品に溢れ、そうした人工的な匂いが香害・化学物質過敏症として不快感や健康被害が引き起こされていることは、は知っておくべきことだと思います。

嗅覚は、五感の中でも特に、人の好き嫌いの感情に作用する感覚かも知れません。

それは嗅覚情報が伝達される、海馬や扁桃体という脳の部位からも明らかで、逆に言えば好ましい香りを使うことで、いい記憶やいい感情を新しく蓄積することも可能だと言えます。

“自分を新しくしたい、自分に変化を引き起こしたい”

ということは、誰でも願うことですが、まずは五感の感覚から心地よいものをえらぶことを意識してみましょう。

五感力B
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